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能登と共に



今年の1月に起こった能登半島地震の復興支援を目的にチャリティー展覧会を立ち上げました。4月20日より東京・神宮前のEgen Galleryにて「令和6年能登半島地震復興支援チャリティー展 co-・シーオーハイフン / 能登と共に」を開催いたします。


天災や戦争といった人災が起こるとき、日ごろから世界を見つめ、物事への視点の転換を表現を通じて生み出すアートに携わるものとして、一体何ができるのだろうという問いを突き付けられます。能登地方、富山県や新潟県が被災し、発災直後は被害の情報収集と救援情報の収集しながら、見守ることしかできませんでした。現在、様々な支援が報じられるなかで、そのような支援のかたちもあるのかと、どのようにそれぞれの持てる能力や技能を活かして支援へと繋げるのか、日々発見させられ、学んでいます。


今回立ち上げた作品の販売を通じたチャリティーに関しても、そのようなかたちで良かったのだろうか、アーティストとしてすべきことは他にないのだろうかと、考え続けています。同時に、アーティストの生業の成果である作品を通じて、様々な人達との関係を巻き込みながら被災地の支援へつなげることは、意味があることであり、私自身を含めアーティストにとって手ごたえが感じられる経験なのではないかと考え、自分のなかで一歩踏み出してみようと決断しました。


今回のチャリティーイベントは、金沢出身の南加奈子さんがディレクターを務めているEgen Galleryの全面的なご協力により実現しました。多くのチャリティーイベントがインターネット上で開催されるなかで、実際に展示を行い同時にネット上での販売・オークションも行います。なぜ目的がチャリティーであるのに、わざわざ費用をかけて実空間で展示を行うのか、という

疑問やご指摘もあるだろうと思います。チャリティーへの考え方も様々であると思います。


チャリティーという目的であっても、私は自分の作品をあるべき場所に、作品の質がきちんと引き出される環境のなかで活動を行いたいと考えていました。作品が内包するものをきちんと引き出せる場、ビジュアルなどの展示周りの環境をしっかりとつくること、興味を持ってくださる方々と作品とのマッチング...。それらとのバランスを取りながら、チャリティーという目的を達成すること、これが私のなかでの今回のイベントのミッションだと考えています。発災後まもなくから話し合いを重ねてきましたが、決して早いとは言えず、規模としても大きくありません。能登の人達に美しい能登での暮らしを取り戻してほしい、応援しているという思いからのイベントが互いに刺激となって、ひとつまたひとつと起こってくることにも大切な意味があると考えています。


私は学生時代を金沢の美大で過ごし、現在も金沢を拠点に制作を行っています。能登には学生時代からたびたび訪れ、能登へと向かう道中の山々の緑、町村の暮らしの気配、日本海の夏の美しさと冬の厳しさ、そのような能登の風景は今や自分の一部となっています。特に親類が能登にいるわけではないのに、今回の地震で能登の町々が深く傷を負った姿に、自分のなかのどこかが欠けてしまったような感覚を抱いています。これまでに関わりをもった多くの人達にとっても、能登はそのような心の中の大切な場所なのだろうと気付かされました。


イベントの詳細はNewsよりご覧ください。本イベント専用のインスタグラムアカウントにて、イベントに関する情報を更新していきます。また会期中はインスタグラムアカウントのDMやギャラリーのメール宛に、作品の購入のお問い合わせやオークションの入札を受け付けております。


みなさまのご参加を心よりお待ちしております。応援よろしくお願いいたします!




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